中国万事通

中国で隣の駅に行く電車に乗り遅れた話(昆明から昆陽へ/昆明9)

2017/10/01

昆明の旅、一番の目的地である昆陽へ

この日は、午前中に昆陽にある鄭和公園に行く予定を立てていた。昆明から昆陽へは、電車で49分であり、中国国内の移動としてはそれほど遠くない。それに、僕の泊まっていた宿は昆明駅から徒歩5分のところにある。アプリでしっかり電車の時間を確認し、それに間に合うように駅に向かえばいい。10時過ぎくらいに宿を出れば十分間に合うだろうと思っていた。しかし、僕は13億8千万人を擁する中国の駅事情を甘く見すぎていた。

IMG 6751

昆明から昆陽行きの電車は、午前中に1本しかない。時間は10時52分発、11時41分着だ。この日の目的地、鄭和公園の観光にかかる時間はどれくらいかわからないから、この1本を逃したくない。昼食を昆陽で取ろうと決めて、10時10分に宿を出た。

IMG 5327

駅の入口で荷物検査を受ける。それぞれのゲートにX線でカバンの中身を見る機械が設置されている。空港にあるものと同じ機械だ。カバンの中にペットボトルの水が入っている場合、それを指摘されることがある。その場合、ペットボトルのふたを開けて、その場で一口飲んでから、持ち込んでいいことになっている。また、瓶詰の食品を持っている場合、中身は何かと聞かれることもあった。

ただし、荷物検査は担当者によって対応が全く異なる。カバンにペットボトルが入っていても何も指摘されないことはざらにある。

また、これは別の旅行で起こったことだが、荷物検査の時、前を歩く友人がペットボトルを機械に通さず手に持っていた。僕は、駅員に「機械の前まで戻ってペットボトルだけ通してください」と言われるのが面倒で、水のボトルをカバンに入れたまま通した。すると、友人は駅員から特に何も言われなかったのに、カバンの中にボトルを入れていた僕だけ一口飲んでみるように指示されて閉口した覚えがある。

ただ、それは地下鉄での場面だったので、都市間を移動する鉄道とは規定が異なるのかもしれない。もちろん、ボトルを手に持っていても飲んでみるように言われる場合もある。このように、「担当者によって対応が異なる」というケースが中国では頻発する。これを適当と捉える人と、柔軟と捉える人に分かれるが、後者のように考えると中国旅行は一段と楽しく、また楽にもなるだろう。

昆陽行きの電車のチケットを買い逃す

午前中だったためか、駅入り口の荷物検査の列は長くなかった。手早く荷物検査を終え、後は窓口からチケットを購入して、電車に間に合うように乗り場に向かうだけだ。そう考えていた僕は、窓口に並ぶ列を見て絶句した。

IMG 6753

電車に間に合わない!窓口の番号は5まであるのに3つしか開いていない。しかも、それぞれの窓口に30人は並んでいる。普段は夜行列車であったり、高速鉄道に載っていたため、それを逃すと予定が大きくズレてしまう電車ばかりだった。そのため、いつもは絶対に遅れないようにもっと時間に余裕をもって駅に着いていた。

しかし、隣町という気楽さからか、中国のチケット購入窓口の列の長さがなんとなく頭から抜け落ちていた。実際、この長蛇の列を見た瞬間に、まあ午後にももう一本あるから最悪それに乗ろうと考え始めていた。それでも次の列車は1時間半後なので、もちろん今乗れるなら乗るに越したことはない。ここは第一チケット売り場だったので、走って第二チケット売り場に向かった。

IMG 5608

結果、第一チケット売り場より人がもっと多かった。写真で見えるだけで8以上も窓口が開いているのに、列は全く前に進んでいない。チケットを買う人が後からひっきりなしに列に並ぶのと、窓口での1人当たりのチケット購入時間がやたらと長いからだ。僕は仕方なく、第一チケット売り場に戻った。

第一チケット売り場の後ろ側には、自動券売機が並んでいる。こちらは台数も多いし、列に並ぶ人も少ない。しかも、みんなスムーズにチケットを買っている。もしかしたら、自分もこちらから買えるかもしれないと、一縷の望みを持って機械をチェックしてみた。

IMG 5607

しかし、そのわずかな望みも儚く散った。自動券売機でチケットを買うには、中国のマイナンバーカードが必要なのだ。機械はパスポートに対応しておらず、読み取る箇所がない。ため息を一つついて、第一チケット売り場の窓口の一番後ろに並んだ。

並んでは見たものの、どうも隣の列のほうが進むのが早い。しかし、自分も少しは前に進んでいたため、隣に移るともっと後ろに下がることになる。仕方ない、このままここに並び続けるかと決心して数分後、窓口の担当者が席から立ち上がってどこかへ行ってしまった。そして、「只今席を外しております(暂停服务)」の札が掲げられた。

思わず目を疑ったが、この列から隣に移る人は誰もいなかったため、すぐに戻ってくるのかと思っていた。しかし、5分経っても10分経っても担当者は戻らない。既に時計は10時45分を指しており、電車には絶対に間に合わない。発車の40分前に宿を出たのに、である。僕はもう一つため息をついた。

外国人は電車のチケットを買うのに時間がかかる

IMG 5615

そのまま列に並び、12時30分発のチケットを買った。第一チケット売り場を撮影した時間が10時19分、そしてこのチケットを手に入れたこの写真を撮影したのが11時36分であった。結局、1時間以上並んでいたことになる。隣の駅なのに。片道200円(12.5元)なのに。乗車時間は49分なのに。乗車時間より長くチケット購入の列に並んでいたのだった。「昆陽行き一枚」と伝えた時、窓口の人が驚いた顔をしていたのも今では納得できる。

順番待ちの途中、アプリからチケットを買うことを考えた。しかし、購入後、駅で実物のチケットを発券をしなければならない。自動券売機での発券は、中国のマイナンバーカードが必要だ。また、窓口でも発券することはできるが、列に並ぶのだからその場で買うのと何も変わらない。

発車時間まで1時間ほど間がある。先に昼食を取ろうと思い、駅の中にある康師傅で牛肉チャーハンを食べて時間を潰した。駅の中にあるのでセットで700円(43元)と強気の値段設定だ。チェーン店なので飛び抜けておいしいわけではないが、大外れもないため安心して食べることができる。ちなみに、康師傅はもともと台湾の企業で、インスタントラーメンで有名だ。

IMG 5612

IMG 5614

人の数がハンパなく多いから

しっかり完食した後、駅の待合スペースに移った。時間通り改札ゲートが開き、余裕をもってホームに降りた。昆陽は昆明から南にあるため、河口行きの列車に乗りって途中下車する。河口は中国とベトナムの国境にある町だ。

IMG 5617

ホームで自分が乗る2号車の乗り口に行くと、また人が並んでいる。どうやら立ち乗りの人が乗車口付近に陣取っており、席がある人が奥に進めないらしい。発車の時間になってもまだ全員乗り込んでいない。ホームで検札をする駅員が「早く乗って!中に詰めて!」と全力で叫んでいる。ここでも列は牛歩のごとく進むのが遅い。しかも列に並んでいるのに横から入ろうとしてくるおじさんがいる。とにかく自分が乗らないことには始まらないと、おじさんを肘で押し返してようやく乗車した。すると、すぐ目の前には驚きの光景が広がっていた。

IMG 5616

これは乗れないし列も進まないわ(笑)。しかも僕の座席番号は002だから、この列車の一番向こう側の窓側の座席だ。意を決して中の人をかき分けて進んだ。僕の席にはめずらしく誰も座っていない。中国では、自分の席に誰かが座っていることは日常茶飯事だ。やっと座席に座ったころ、昆陽に向かって電車が動き出した。

次回は、鄭和の人物紹介と鄭和公園の話を紹介します!

費用(昆明駅 → 昆陽駅ー電車の場合)

昆明駅 → 昆陽駅 ✓費用12.5元(約200円) ✓所要時間 49分 *当日、窓口でチケットを購入する場合は1時間以上前に駅にいること


えもん

えもん 大学では文学部に行きたかった都内IT企業のエンジニアです。
Twitter: @koneko_mc